ビジネス英語3級に必要な基礎知識

 

 

信用状(L/C)

 

国内における取引でも商品の引き渡しと代金の受け取りにラグが生じることはよくあり、その為に支払手形があります。んで手形の不渡りで資金繰りが行き詰って倒産~なんて話がミナミの帝王なんかではよくあります。

 

そして貿易取引とは、国内の取引とは違い取引相手が海を越えた外国の企業です。国内取引よりも輸送に時間を要するため、「商品の引き渡し」と「代金決済」にタイムラグがさらに生じます。タイムラグがさらに大きくなるという事はリスクもより大きくなるということを意味しており、このままだと国際貿易は成立しません。

 

この時に輸出者(売り手)、輸入者(買い手)双方のリスクを回避し、取引を円滑に進めるために利用されているのが、銀行が発行する「信用状(Letter of Credit:L/C)」というものです。(英語はLetter of Credit、L/C(エルシー)と略す(単にCreditということや、DC(Documentary Credit)ということもある)

 

 

L/C取引の流れ

 

そして、ビジネス英語では、このL/C取引の流れはよく出てきます。ここで押さえておきたいとのは、まずL/Cを発行するのは輸入者(買い手)であるという点です。

 

 

https://b.pasona.co.jp/boueki/word/741/より引用

 

 

L/C取引では、買い手(輸入者)は「申請者(Applicant)」輸出者(売り手)は「受益者(Beneficiary)」など特有の呼称があります。ここの日本語と英語は3級で聞かれることがあるので暗記しておいたほうが良いです。

 

貿易取引は、①まず輸出者と輸入者のあいだで売買契約を結びます。そして、契約においてL/C取引することで合意した場合、②輸入者は銀行に輸出者宛てのL/Cの発行(開設)を依頼(信用状開設依頼書を作成)します。そして、③開設銀行は開設依頼人から依頼された内容のL/Cを発行します。開設銀行が発行したL/Cは、輸入地の開設銀行から輸出地の銀行(通知銀行)④通知銀行から輸出者へと通知されます。

 

輸出者がL/Cを受け取るということは、銀行が輸入者の支払いを保証してくれるという意味だということ。L/Cには、契約通りに商品を船積みしたことを証明することを条件に代金を支払うことが記載されていますので、輸出者はその条件を満たせば、商品の発送後すぐに代金回収ができるのです。

 

 

unit price (単価)

acknowledgement(確認書・領収書)

 

 

 

船荷証券(Bill of Lading)

 

船荷証券(ふなにしょうけん)とは、貿易における船積書類のひとつです。 船会社など運送業者が発行し、貨物の引き受けを証明し、当該貨物受け取りの際の依拠とする。 英語ではBill of Lading 、B/Lと略す。 船積書類のうち、もっとも重要な書類である。

 

 

船荷証券(B/L)は、船会社が輸出者(売り手)から受け取った貨物と引き換えに発行する有価証券です。ようは船荷証券とは運搬されていきた荷物の受けとる際に必要な引換券みたいなものです。上述した信用状(L/C)はあくまで売買契約における代金の支払いの手形のようなものなのでまた別物です。

 

 

船荷証券の4つの役割

 

船荷証券の役割は大きく分けて4つあります。

 

 

1つ目の役割は、「①運送契約としての役割」です。

B/Lは運送を契約した船会社が発行するため、船会社(もしくは船舶代理店、フォワーダー)名と連絡先が書いています。

 

貨物の本船積替(途中の港で船を変えるため、出港時と日本入港時の船が異なる)などにより、貨物の動向を見失ったときや発行されているはずのA/Nが発行されないときなどにはB/Lに書いている船会社宛に連絡することになります。

 

B/L書いている船会社の名前は輸出地の名前ですが、(日本に船会社の支店がなかった場合でも)日本のエージェントの名前が書いてあることが殆どですし、なくても専門の本などで調べることができます。

 

通関では、原産地証明書を使って関税を安くする時の要件として必要になってきます(積送基準の証明など)。

 

 

2つ目は「②船積みの証拠」です。

B/Lには船積み日が記載されているため、その確認のために利用します。食品の届出を出す時に使用します。また、保険をかけるときにも船積み日の記載は必要なので、利用されています。

 

 

3つ目は、「③貨物引換券としての役割」です。

海上貨物取り扱い業務(乙仲業務)で通常に使用する役割です。D/O交換(B/Lと船会社による運送指示書との交換)に必要になります。D/O交換を終わらせないと、通関はできても船会社が貨物を出してくれません。

 

なお、船荷証券の元地回収の場合や海上運送状(Sea WAy Bill)の場合は、D/O交換の際にオリジナルは必要ありません。

 

この場合、入港が近づくと発行される貨物到着案内(Arrival Notice)を持って(通常は荷受人のサインをもらって)D/O交換に行くことになります。

 

 

4つ目は「④流通証券としての役割」です。

信用状を使った取引において、銀行が売買契約に支払われる代金を立替する時の担保として使用されます。

 

 

 

 

まとめると船荷証券には以下の4つの役割があります。

 

①運送契約としての役割

②船積みの証拠

③貨物引換券としての役割

④流通証券としての役割

 

 

Invoice(請求書)

 

インボイスは税関に「このような商品を他国に送ります」と輸出する側が作成する書類で、海外企業に商品の販売をする際には、必ずインボイスの発行が必要になります。インボイスは海外へ荷物を送付する際に添付しなければいけない書類のひとつですが、必要な場合とそうでない場合があります。

 

そして、インボイスには4つの種類があります。

 

1、プロフォーマ・インボイス(Proforma Invoice)
2、コマーシャル・インボイス(Commercial Invoice)
3、シッピング・インボイス(Shipping Invoice)
4、カスタムズ・インボイス(Customs Invoice)

 

 

 

・Proforma Invoiceはプロフォーマ・インボイスはProformaは「仮の」とついているので分かりますが、注文請書(見積)の役目があります。コマーシャル・インボイスを発行するのに時間がかかる際に仮の書類として作成されることもあります。

※注文請書は、ビジネス上の取引(商取引活動)で交わされる書類の一つで、受注者から顧客(発注者)に対して受注したことを証明する文書(書類)をいいます。 … 通常、注文書と注文請書は一対で用いられ、発注者が「注文書」を受注者に渡し、受注者が「注文請書」を発注者に渡すことで商取引の契約が成立します。

 

・Commercial Invoice(商品送り状)とは輸出者(売り手)が発行し輸入者(買い手)が受け取る注文請書についての明細書です。このコマーシャル・インボイスは、正式なインボイスです。このインボイスを元に輸入国側で輸出国側に対して支払いを行います。よって、請求書と同程度の意味があります。

 

・シッピング・インボイスは納品書/配送指示書のようなものです。(あんまり重要じゃない)

 

・Custom Invoiceは税関手続きの際に提出される税関用の書類、輸入申告には課税価格としてCIF価格が記載される。

 

・C/Oは原産地証明書のことでFTAやEPAを利用して低い関税を適用する場合に必要な書類です。

 

 

インコタームズ2010

 

実は、国際貿易における取引価格にはさまざまな種類があり、一概にどの費用が含まれているという答えはありません。

 

たとえば、「車が1台150米ドルで販売されている」といっても、その価格には送料が含まれているのか(いないのか)?保険料は含まれているのか?などで、本当に支払うべき価格はずいぶん変わってきます

 

レストランで食事するときもメニュー価格に消費税が入っているかいないかを確認するのと同じように、貿易で商品を売買する際は、商品自体の価格以外に、運送料、保険料、通関費用、関税など、さまざまな費用がかかるため、取引価格にそれらの費用をどこまで含んでいるのか、加えて運送途中でトラブルが行った場合どこまでが買い手と売り手どちら側の責任になるのかが、とても重要になってきます。

 

そのために、輸出者(売主)は、その価格が「どこまで費用を含むか(費用負担の範囲)、どこまで責任を負うか(リスク負担の範囲)」を取り決めています。それを貿易条件(Trade Terms)といいます。

 

そして、その貿易条件で最も一般的なのが「インコタームズ(Incoterms)」です。このインコタームズは国際商業会議所(I.C.C.)が取引条件の解釈を定めた国際規則として、最も使われている世界共通の貿易条件のことで、全部で11規則あります。代表的なものにFOB、CFR、CIFなどがあります。(基本的にアルファベット3文字)。このインコタームズは時代に合わせて変わり、現在はインコタームズ2010が最新です。

 

「インコタームズ」において取り決めているいのは、誰がどこまで「運送リスク」を負担するのか(※どこでリスクを移転するのか)という点です。

 

海を挟んで荷物をやり取りする中では工場から港にいくまでに事故で荷物がダメになってしまったり、途中で船が沈んでしまったり、商品がダメになるなどお互いの地理的距離が離れている分トラブルもおおくなります。

 

そういうときにどの地点までに事故が起こった場合、輸出者が損失を負担し、どの地点以降は、輸入者が負担するのか、また荷物の輸送にかかる費用をどちらがどこまで負担するのかなどを取り決めた国際ルールが作られたわけです。ただインコタームズは世界共通の貿易取引に関する条約ではないので、ICCのペナルティなどはありません。

 

 

インコタームズ2010の11条件

 

インコタームズ2010は「費用負担の範囲」「危険負担の範囲」の組み合わせで11条件に分かれています。つまり、インコタームズが表示する貨物の費用負担の範囲と危険負担の範囲は常に同一ではありません。

 

色が塗られている部分は輸出者(売り手)が費用負担する範囲、逆に塗られていない部分は輸入者(買い手)が費用負担する範囲です。

 

https://b.pasona.co.jp/boueki/word/204/より引用

 

 

 

https://b.pasona.co.jp/boueki/word/204/より引用

 

 

 

EXW

輸出者の敷地(工場)で輸入者に商品を引き渡した時点、積み込みなども輸入者(買い手側の責任範囲)

 

 

FCA

輸入者が手配した運送人に輸出者が「指定場所」で商品を引き渡した時点
※「指定地」がCYの場合はCYのゲートに搬入した時点、CFSの場合はCFSに到着した輸送手段の上(例:トラック荷台上)で運送人に引き渡した時点で、危険負担が移転

 

 

CPT
CIP 輸出者が指定した場所で手配した運送人に商品を引き渡した時点
※「指定地」がCYの場合はCYのゲートに搬入した時点、CFSの場合はCFSに到着した輸送手段の上(例:トラック荷台上)で運送人に引き渡した時点で、危険負担が移転※但し、CIPは指定仕向地までの貨物保険料を負担する

 

 

DAP

輸入国側の(輸入通関前の)「指定仕向地」で※「指定仕向地」に到着した輸送手段(船やトラックなど)の上で荷降ろしの準備ができた状態で、商品を輸入者に引き渡す(荷降ろしは輸入者の危険負担範囲)

 

 

DAT

輸出者が指定した輸入国側の(輸入通関前の)指定仕向地の「ターミナル」で※船や飛行機等の輸送手段から荷降ろしした商品を、指定ターミナルで輸入者に引き渡した時点

 

 

DDP

輸入国側の(輸入通関後の)「指定仕向地」で※「指定仕向地」に到着した輸送手段(トラックなど)の上で荷降ろしの準備ができた状態で、商品を輸入者に引き渡す(荷降ろしは輸入者の危険負担範囲)

 

 

海上および内陸水路輸送のみに適用される規定

 

 

・FAS

輸出国側の指定港で、輸入者が手配した「本船の船側」に輸出者が商品を置いた時点※本船の船側とは、本船が着岸している「埠頭」や本船に横付けする「はしけ」などがある。

 

 

 

・FOB(Free on Board=本船渡し)

FOB(Free on Board=本船渡し)とは、インコタームズ(国際貿易取引条件)のうち、コンテナによる船積み貨物の引き渡しでよく使われる取引条件です。 輸出港で、買い手(輸入者)の指定する船舶に貨物を積み込むことによって契約が完了し、海上輸送する運賃および保険料は買い手が負担します。

 

つまり、売主が通関を済ませ貨物が船に乗った段階で輸出者のリスク負担は輸入者に移りますし、費用負担も船に載せた段階で終わります。分かりやすくインコタームズで一番一般的な貿易条件です。

 

 

 

・CFR(Cost and Freight)

FOBとリスク負担範囲は同じですが、海上運送する運送料を売り手(輸出者)が負担するという点で異なります。

 

 

 

・CIF(Cost insurance and Freight)

 

Cost、Insurance and Freight, named port of distinationの略で、運賃・保険料込み・指定仕向港の意味になります。

ここでいうCostはFOB価格でいう貨物を本船上まで載せる費用の事になります。Insuranceは保険の事で、Freightは海上運賃の意味です。

CIF 輸出国側の指定港で、輸入者が手配した「本船上」に輸出者が商品を置いた時点でリスクが買い手に移る。FOBと違う点はinsranceとfreightを売り手側が負担すると点です。つまりリスク負担範囲は同じですが、費用負担範囲が変わってきます。

 

 

信用調査

 

Character・・・誠実性

Capacity・・・生産能力

Capital・・・資産

Condition・・・カントリーリスク

Dun Report・・・商工会議所

 

Local Chamber of Commerce・・・地元の商工会議所

Consistently・・・一貫して

 

 

契約書で使われる専門用語

 

Force Majeure・・・不可抗力

Parties・・・商当事者

Warranty・・・保証

Arbitration・・・仲裁

Enforceability・・・法的拘束力

Consideration・・・約因

considerable・・・(かなりの)

Title・・・所有権

Termination・・・解除

Defination・・・定義

witnesseth・・・前文(以下に称する)

procedure・・・手順 〈忍耐〉 endurance; patience

Exhibit・・・示す・展示する

Specifications・・・仕様書・明細書

Tidal Wave・・・大きな波

貿易会社(輸入商社)・・・Export and import Company

事前調査・・・Pre market

quality・・・品質 良質

取引条件・・・Terms and Condition

取り返しの付かない・・・Irrevocable

台・・・sets

draft as sight・・・一覧払い

Quotaition・・・見積値段

異論はありません・・・We have No Objection

Firm・・・会社

Secretary・・・秘書・事務長

 

 

過去完了形は、基点となるのは過去のある時点であり、その過去のある時点までの継続などを示します。

 

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