チェンソーマンのアニメ化は何故失敗したのか

アニメ

 

総合的な評価

 

今回は最近ネットで何かと話題になっていたアニメ版チェンソーマンを一気見したので、その感想とか考察とかをしたいと思います。

 

まずアニメを見るまでチェンソーまんの原作を読んだことが無かった自分の評価としては「普通に面白かった」です。

 

なんか劇場版スラムダンクみたいな感じですね、ハードル下げてみたら面白いけど期待値マックステンションアゲアゲで見たらあれ・・・?ってなる、そんな作品だったと思います。

 

そもそも原作もそんなに面白くない

 

でまず原作についてですが、アニメをきっかけに原作を読んだのですがまあつまらない、駄作っていうわけじゃないですけど、ワンピナルト鬼滅呪術より面白いかって言われるとそれほどではないよなぁ・・・っていう評価です。

 

個人的にはリボーンとかD灰みたいな2000年代のジャンプ中堅漫画くらいの面白さだと思いました。看板とかではないけど載ってたら読むしまあまあ面白い的な感じです。

 

そのレベルの作品のアニメ化って考えるとこのアニメってそこまで悪くはないと思います。それにそもそも作風としてこの作品万人受けしないと思うんですよね。

 

だったやっていることが全身チェーンソーのバケモンが化け物をチェーンソーでぶった切っていく漫画で血とか人体欠損とか当たり前のように出てくるしその演出もスプラッター系なのでどうみてもサブカルよりの漫画です。

 

そりゃ一部のサブカルクソ女とか冷笑系チェー牛には刺さるでしょうけど大衆受けは無理でしょ・・・という感じ。ぶっちゃけそこまでグロテスクな表現もない能力バトルマンガでハンターハンターの丸パクリの呪術ですら五条先生がウケてただけで、五条先生が封印されてハンターハンター化してからはハンターハンターが好きな自分みたいな拗らせた人間しか見ていないのが現実なわけで、加えて、水の呼吸とか領域展開とかキッズうけするかっこいい技があるわけでもないし友情・努力・勝利的なジャンプのお約束が特にあるわけではないので呪術や鬼滅よりもそもそも元の原作自体に大衆受けする魅力がないです。

 

あくまでサブカル漫画として見れば面白い区分の作品だと思うのですが、血が噴き出すようなスプラッター表現も多いしそもそも一般ウケするコンテンツとして押し出すものではなかったように思うんですよね

 

またバトル漫画としてみても闇の悪魔や支配の悪魔のようなブリーチ終盤に出てきたようなチート概念系の能力が序盤から出てきているせいでサムライソードや暴力の悪魔とかフィジカルつよつよな奴らが活躍してもうおおおとはならないし出オチというか能力バトルものとしてうまいこと広げるのは難しい漫画です。

 

この辺りの事情を加味して集英社側もそもそもそこまで押し出す気がなかったんじゃないかなと思いますし、それがアニメ制作にあたってmappaの単独出資を許した理由何じゃないかと。

 

アニメ部分の評価

 

アニメはアニメでクソ

 

で原作とは別にアニメ独自の部分としては、アニメは作画は綺麗でクソアニメみたく作画崩壊していなかったし、演出のテンポも良かったのでジャンプ系列のアニメでお世辞にも良い出来だったとは言えないトリコとかテラフォーマーズとか東京喰種に比べれば比較的マシなクオリティだったと思う。

 

なので信者コメントでよく見る普通に面白い、これがアニメ版チェンソーマンの評価として1番当たっている適切な評価だと思いますし自分もそう感じました。

 

アニメのクソな部分

 

そして肝心のアニメのクソな部分についての話になりますが、コベニの変な動きや岸辺のボクシングなどツッコミどころはあるが細かい部分といえば細かい部分なので取り出てて騒ぐ程ではないと思う

 

でも1番酷いのはこういった細かい変な演出ではなく音響周りの音に関する部分でです。とりあえず音響周りが酷い。声優の演技も良く分からないし声はぼそぼそしてて小さいしBGMも単調で何も記憶に残らない。

 

これはインタビューとか見ると監督のドラゴン中山が指示しているらしいので監督のせいなのは間違いないでしょうね。普通この辺の話ってわざわざ言わないので誰が原因か分からないものですが、今回は監督がどや顔でソース残しているので監督叩きが加速したのだと思います。

 

でも個人的には監督が悪いのはまあそうだと思いますが、音響監督自体もそもそも酷いんじゃないかと思っています。というのもこの作品の音響監督はトネガワの音響監督も担当していて、福本作品なのにナレーションを立木から川平に変えたり変な原作改悪していて有名な人です。なので新人監督とクソ音響の奇跡のコラボレーションの結果がこの出来に繋がったのだと思います

 

いもいもとか作画などを加味した意味でのクソアニメという定義であれば酷いものはもっとたくさんありますが、音響という部分に限ればこのアニメはワーストに入る部類です

 

それくらい音周りが酷い。最たるは未来の悪魔登場シーンの「未来最高!」の部分ですが、そもそもBGMが全く記憶に残らないしひたすらに音が聞こえにくいので何言ってるか本当に分からないし抑揚がないので見ていて記憶に残らない

 

これがこのアニメが色んな意味で盛り上がらない理由だと思う。このアニメを見てもテンションが上がってうおおおお○○カッケーーーッッとか次回どうなるんだ!?みたいになことはなく。オナニーの後の賢者モードみたいな気分になるんですよね。opはなんかいい感じでテンション高いのに本編はなんかずっと暗くて陰気な感じがします

 

またアニメで地味にやばいのと思ったのがホルモンの曲を戦闘シーンで流してるのが絶望的に合ってなかった。素人のMAD動画見てるみたいですしEDを毎回変えたのも印象が残らなくて失敗だったと思います。毎回曲や演出変えるのって予算がすごい掛かると思いますし、まあ革新的な取り組みに失敗があるのは当然なので後ろ指を指して笑うわけではありませんが失敗だったなという感じです。特殊EDはインパクトのある回にやるからいいんでしょうね・・・

 

そしてこのアニメ、音響に限らず監督が邦画に傾倒していて戦闘作画はクソCGなのに姫野やアキのモーニングルーティンやEDが毎回違っていたりとか視聴者が特に求めていない無駄なところに凄い手が込んでいて気合いれるところそこじゃねぇだろ感がすごい。

 

そこに割く熱量やリソースをちゃんと他の戦闘シーンとかに使えよ!っていうのが、これまでのシンプルに予算やリソースが足りなくて作画や脚本が糞なだけのクソアニメとは一線を画すこのアニメのモヤモヤポイント何じゃないかと思う

 

これのリソースで呪術廻戦のパク監督が作っていればドラゴン中山よりは面白く見せれた、というのは間違いないでしょう。ま(あもうMAPPAから独立してしまったみたいですが・・・)

 

終わり・まとめ

 

そもそもが東リベくらいの面白さなので一過性のブームとして消費されるレベルのものだと考えれば別にそこまで非難されるようなクオリティではないように感じます。ただMAPPAが社運を賭けていただけあって潤沢なリソースがあったにも関わらずこのクオリティなので不完全燃焼感がすごかったです。

 

なんかA5高級黒毛和牛みたいな高級原材料でできたのが吉野家の牛丼、みたいなアニメでした。別にまずくないし美味しいけどその材料ならもっとなんかええもの作れたやろって感じです

 

結局は元々そこまで面白くない原作、アニメ監督が変に意識高い系、上がり過ぎた期待値に対して斜め上を行くクオリティだったことのコラボレーションによってチェーンソーマンのメディア展開は失敗したのかなと。では~

 

 

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